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2018年3月18日 - 2018年3月24日

2018年3月18日 (日)

決着はいいが、後悔するなよJR北海道。あ、札幌市や北海道も。

北海道新幹線札幌駅位置の問題、5者協議で技術的な裏付けが得られ、経済界からのお墨付きを得て、大東案(修正東側案、東側案その2)でようやく決着です。

まず言わせていただきます。

この1件で私が抱くJR北海道への印象は最悪なものになりました

今回の決定、JR北海道は現駅(認可)案を拒否する理由として、在来線への影響や混雑緩和などいろいろ理由を並べてきましたが、目の肥えた人々には不自然さがバレバレ本音のところでは再開発話と組み合わされて決着となったとの見方です。

しかしまあ、この決定、本当に不自然極まりありません。

理由は

1:鉄道輸送の利便性が犠牲にされていること

 

2:本業であるはずの鉄道運輸よりも不動産・小売りなどの別事業による利益を優先したとイメージされること

 

3:だったら最初から再開発を絡めてそれによる収益性の高さを押し出すべきであったこと

です。

鉄道輸送の利便性が犠牲にされていることについて、今さら感はありますが、まったく東京駅の京葉線ホームだとか渋谷駅の埼京線・湘南新宿ラインのホームじゃあるまいし、と思いますね。

一部「たいしたことない」というご意見もあるでしょうが、東京などは「ああしょうがないか」という説得力を感じることができるから「たいしたことない」と納得できる話であって、本件は経緯から言ってダメダメ。

在来線への連絡橋についてJR北海道は自信を見せているようですが、結局はどうあがいても旅客の動線が集中します。さて、「遠い」、「混み過ぎ」という批判が全くでないようにできますかね?

北海道新幹線をJR北海道はどう生かすつもりなのかは定かじゃありませんが、札幌駅がハブ的機能を発揮し、旭川や苫小牧あたりまでの在来線利用者をある程度増やして在来線にも効果をもたらす、となれば理想的でしょう。
この大東案は結構な部分でこれを犠牲にしてしまう案なのではないでしょうか?

別事業の利益優先については、確かに経営安定化の財源を確保するのは大事で、鉄道運輸事業以外の小売りや不動産などで利益を生み出さなくてはなりません。実際、私鉄は自社の利用客を安定的に確保するために不動産やレジャーなど、多角経営によって今日の姿が生み出されてきました。

札幌駅も大丸やステラプレイス(JRタワー含む)も恐らくそういう考え方でしょうが、かつて私は新幹線ホーム用地の捻出のために大丸・ステラプレイス解体、などとそこに矛盾するいう話も出しました。理由はいたってシンプルで、この施設の計画が持ち上がったころは、北海道新幹線は札幌まで整備計画区間だったはずだからです。

え?いつ来るかわからないから大丸・ステラプレイスを建てるのはやむを得なかった?
何をおっしゃる(笑)
整備計画が決まっていればあとは早いか遅いかの違いだけで新幹線が来ることは予測しなければいけなかった話だし、現地の土地の使い方次第で新幹線駅の用地を確保しながらやれたんじゃないの?

私は断言します。このケースで真に目指すべきだったのは、新幹線用地を確保しつつ副業の儲けを出すことです。

え?そこまで予測できなかった?
何をおっしゃる(笑)
本来はそれを予測しなきゃいけなかったんでしょ?
また、集客させる施設を新幹線用地を潰してまで作っているという矛盾があるので説得力無し
訪日外国人の増加?
前回記事のように、1時間当たり1000人程度なのでビビる必要まではなく、そもそも快速エアポート、増発よりも増結は考えなくていいのかい?

今回の大東案、整備新幹線の認可額より超過する分はJR北海道が負担することになります。JR北海道はおそらく再開発まで行って収益を上げる見込みから「先行投資」と位置付けているんでしょう。
ただ、それこそこれが赤字路線切り捨てのイメージを持たせたり、守るべき在来線への対策、エアポート関連の対策を遅らせるなどの直接要因になる、と私は思っています。

また、JR北海道にとって鉄道運輸事業は手を抜かずやっているというイメージが大事であるはずです。前回記事でもふれたように、少し前は理想主義的なところがあり、その結果で基本中の基本であった保線が杜撰な管理であったことが判明、加えて赤字路線存廃問題も顕在化したことから、現在はただでさえJR北海道は鉄道を維持管理する能力が問われ続けている最中なわけです。

私は赤字路線は基本的には廃止やむなしとの考え方ですが、今回の新幹線札幌駅の問題への対処は、当該路線の沿線住民の心証が悪くなるのではと予想します。

この新幹線札幌駅の決定は鉄道運輸事業はJR北海道にとってあまり重要な事業ではない、だから赤字路線はさっさと切って、新幹線とそれに関する開発で利益を出すことを重視しよう、という目論見が透けて見えるからです。

再開発云々という話は、これにJR北海道が全面的に絡むと露骨に言えなかったでしょうが、経済効果とそれに関するJR北海道の利益の増加、その利益を鉄道運輸事業に充てる効果が見込める、などいう話は、普通の企業だったら最初から言っていた話なんじゃないのかな?と思います。なんというか、JR北海道、経営ビジョンの発表の仕方も下手なんじゃないですか?いや、センスがないと言うべきか。

経営という角度から見ても、かつてのように理想主義に走っているように思え、かつての保線の杜撰さがバレた時のように、色々な意味で「見逃し」が無いだろうか?相当な不安を覚えます。
保線の杜撰さの件といい、新幹線札幌駅の位置問題といい、JR北海道は、理想を見るだけで、基本的な問題が見えていない企業である、という印象を持った方は少なからずいらっしゃるのではないでしょうか?

私はJR北海道はそういう企業である、という認識を新たにしました。

結びとして、難産の末あとは正式決定するだけの北海道新幹線札幌駅問題、JR北海道と北海道、札幌市に改めて言っとくわ。

こんなはずじゃなかった、なんて言うんじゃねえぞ、と。

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