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2017年7月 6日 (木)

ALFA-Xによる今後の高速化を勝手に予測する~東北・北海道新幹線

今回は、前回記事の続きのようなものです。

ALFA-Xは現在のところフル規格の10両編成のみではありますが、前回の記事の結びでも述べたように、新在直通形のE957形(?)が約1年後にひょっこり出て来やしないだろうか、とちょっと期待してみています。

せっかく360km/h化してもその本数が少なすぎれば効果半減ですからね。

ただ、忘れてはいけないのは、新幹線の騒音対策はフル規格編成に対して最大の性能を発揮するように設計されており、車体断面積が小さいミニ新幹線は実は不利であること、高速走行と在来線の急曲線走行の両立は結構難しいことです。しかもこれらはJR東日本がテクニカルレビューで述べている内容で、我々一般人でも簡単に知ることができます。

ともあれ、東北新幹線で360km/h化を目指すのはハッキリしたわけですが、360km/h走行できる区間は限られます。東北・北海道新幹線にはいくつかの理由で速度制限が掛かっている区間があるわけです。

ちょっとお浚いしましょう。

(現在)
・東京-大宮間(31.3km):110km/h
・大宮-宇都宮間(77.7km):275km/h
・宇都宮-盛岡間(387.5km):320km/h
・盛岡-新青森間(178.4km):260km/h
・新青森-新中小国信号所間(28.9km):260km/h
・新中小国信号所-木古内間(84.4km):140km/h
→青函トンネル内(53.9km)のみ160km/h化されそう
・木古内-新函館北斗間(35.5km):260km/h

現在は上記のようになっており、北海道新幹線新中小国信号所-木古内間は数年内に260km/h走行を目指すことにはなっています。

交通機関の高速化は、単に最高速度を上げればいいというものではなく、実は高速化した速度を走行する距離をどれだけ長く採れるかの方が重要となります。東北・北海道新幹線の場合、高速走行区間の線形自体は恵まれてはいますが、逆に東京-大宮間はほとんど高速化しようもなく、大宮-宇都宮間といわゆる整備新幹線区間は線形とは異なる理由で速度が制限されています。わかっている限りで
1:騒音規制:Ⅰ類型(70dB以下)
2:整備新幹線建設規格
(最高速度260km/h走行を前提に建設。上記騒音規制もあり)
がその理由です。
http://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/kankyo/kankyo/files/H28_shinkansen_sound_tohoku.pdf
http://www.env.go.jp/press/files/jp/104569.pdf
(とりあえず整備新幹線区間の騒音基準はかなりの割合でⅠ類型とされているソースにはなるでしょう)

これら相反する条件を基にするといくつかパターンが考えられますが、私個人で2パターンを考えてみました。

①厳しめ予想
・東京-大宮間(31.3km):110km/h
・大宮-宇都宮間(77.7km):300km/h
・宇都宮-盛岡間(387.5km):360km/h
・盛岡-新青森間(178.4km):300km/h
・新青森-新中小国信号所間(28.9km):300km/h
・新中小国信号所-木古内間(84.4km):260km/h
・木古内-新函館北斗間(35.5km):300km/h
・新函館北斗-札幌間(211.5km):260km/h

②個人的好みに基づく予想
・東京-大宮間(31.3km):110km/h
・大宮-宇都宮間(77.7km):300km/h
・宇都宮-盛岡間(387.5km):360km/h
・盛岡-新青森間(178.4km):320km/h
・新青森-新中小国信号所間(28.9km):320km/h
・新中小国信号所-木古内間(84.4km):320km/h
・木古内-新函館北斗間(35.5km):320km/h
・新函館北斗-札幌間(211.5km):300km/h

宇都宮-盛岡間は文句なく高速化するとして、E2系・E3系からE5系・E6系での高速化のように、大宮-宇都宮間も環境基準を現状非悪化を条件に高速化、さらにもともと大宮-宇都宮間と整備新幹線区間とでは速度差が現状で15km/hしかないので、これを機に整備新幹線区間も同様の条件で同じ速度へ高速化する、というのが基本的な考え方です。

②の盛岡-新青森-新函館北斗間の320km/hというのは、E5系により盛岡以北で320km/h走行試験を行ったことを考慮してのものです。

東京-新青森-札幌間の総距離は約1035kmですが、360km/hで走行できる距離は4割にも満たないので、他区間も高速化しないとやはり効果が十分に出ません。いい加減整備新幹線区間を260km/hよりも高速化に本腰を入れていただこうじゃないですか。
(↑ただし、これも国が許してくれないといけない!)

さて、他のネタを放っておいて東北・北海道新幹線の高速化についての話をしてみましたが、皆さんのお考えや如何に?

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コメント

いつもお世話になっております。以下、推察を含むことをご容赦下さい。

皆様もすでにご存じのことと思いますが、国交省の交通政策審議会陸上交通分科会・鉄道部会・整備新幹線小委員会に青函共用走行区間等高速化検討ワーキンググループ(WG)が設置され、去る4月7日に第1回会合が開催されました。
http://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/s304_seikan02.html

以前から協議が進んでる青函共用走行区間技術検討WGとの役割分担が、上述の第1回会合の資料1
http://www.mlit.go.jp/common/001181521.pdf
に記載されています。青函共用区間だけでなく、他の区間における高速化も含め、「社会・経済的な観点からの調査審議」するとされています。
これが何を意味するか、少々考え込んだのですが、
同会合の資料3
http://www.mlit.go.jp/common/001181517.pdf
の最終ページに、「速度向上について」という記載があります。この上半分には常識的なことしか書かれていませんが、下半分を見ると、騒音規制に関する現行の制度そのものを変えることも視野に入れているのではないか、と推察できます。

具体的には、沿線地域別に定められた類型指定区分の変更(ⅠからⅡへ、など)や、類型指定区分の騒音上限そのものを変える、などが考えられます。変更には社会的抵抗が大きいと予想されますが、これをいじらない限り大幅な速度向上が見込めないのも事実でしょう。

速度向上に伴う土木部分の改変をするにしても、具体的にどこまで速度をあげられるか、が決まらないと、詳細設計ができません。ですから、まずは制度の変更から手をつける必要あり、と考えたのでしょう。これは、いろいろな意味で大変な作業になる、と想像できますが、避けては通れないと考えています。

投稿: たぬき | 2017年7月 9日 (日) 11時56分

>たぬき 様
いつもコメントありがとうございます。
リンクの資料、ありがとうございます。当然当方もチェックしております。

整備新幹線区間の速度向上について、制度の変更から手を付けるのではないか、とのご推察、
たしかになされるかもしれません。

一方で私は、設計最高速度260km/hではありますが試験によって現状非悪化となる速度であれば、
それより上の速度でもよい、という内容がしゅうちされてほしい、と思っています。
実際、騒音測定のⅠ類型指定箇所や住宅が多い大宮-宇都宮間が260km/hよりも高い速度で走っているわけですし、
この速度も現状非悪化を前提としているからです。

何にしろ、騒音を抑えて速度を向上するという技術、
鉄軌道の方式では限界に近づきつつあるのか、と
厳しい見方も私自身はしています。

投稿: 青湘遊郎 | 2017年7月 9日 (日) 22時02分

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