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2016年11月20日 (日)

GCT、ちょっと潮時感が無いですか?

今回は、期間可変電車(GCT、またはFGT)についての話
要素技術開発から数えて20年以上研究開発を続けていますが、未だにモノになりません。

11/18、軌間可変技術評価委員会が開催され、中止されていた耐久走行試験再開について検討されたようです。

今年5月に耐久走行試験再開の条件として

・車軸摩耗対策については、走行距離60万km程度の耐久性を有すると認められること。
・車軸の健全度の判定のための摩耗限度値等の設定と、その検査技術等が確立すること。
・検査周期や部品交換周期、メンテナンスコストを含む維持管理費が、一定の水準に収まる見通しが立つこと。

が示されていましたが、

・車軸の摩耗対策~60万キロ相当走行できる耐久性があるとは言えない。
・高速走行安定性の評価~台車の揺れが顕著になる条件有。さらなる検討を要す。
・経済性の検討~通常の車両の2.5~3倍の保守コスト。

ということで条件満たさず

長期耐久走行試験再開が先送りされましたが、如何に構造が複雑かつ安全性の保持や低コストというハードルが高いとはいえ、いくら何でも20年は時間としてかかりすぎであるし、当然研究費も掛かり過ぎになってきた印象です。

一方で投入可能性が考えられる線区は、北陸新幹線の敦賀以南のルートが決定し、さらに着工のめどが立てば、九州新幹線長崎ルートのみとなるのではないでしょうか?一応他線区も考えてはみました。北陸新幹線が米原ルートになった場合の大阪-敦賀間羽越本線などの酒田-新潟間あたりと想像してみましたが、当然耐寒耐雪開発にさらに時間と金がかかるわけでそれができるが状況として厳しいです。

大金が掛かっても使いどころが多いかが疑問になってきているわけで、これでダメだったら正直言ってGCTはあきらめる決断が必要なのではないでしょうか?

GCTをあきらめる場合に問題になりそうなのが、九州新幹線長崎ルートの新鳥栖-武雄温泉間をどうするか、ですが、こっちもこっちで思い切りが必要でしょうね。

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コメント

GCT、なかなか難しそうですね。軌間を変える為にはスライド機構が必要ですが、それが摩耗と振動の元凶になっているようですから、問題は深刻だと思います。

フル規格化が合理的だとは思いますが、ご存じのように、今のルールでは佐賀県が800億円の地元負担を受け入れる必要があり、それがネックになっています。簡単にOKしてはもらえないでしょう。

いずれにせよ、まずは地元に夢から醒めていただきませんと。武雄温泉乗り換えが固定化されるなどもってのほかですが、佐賀県の地元紙は、「GCTなら山陽新幹線に直通できる」と、まだ信じているようです。たしかにそういうタテマエでしたが、JR西が「乗り入れ困難」を明言しているのに加え、このようなトラブルが発生することが判明した以上、受け入れの余地がさらに狭まっています。

GCT自体は、是非とも実現させて欲しいですけどね。250km/hを超えるような使い方をしなければ問題は減るでしょうし、編成が少なければ総コストは抑えられますから、活躍の場も出てくるでしょう。仰るように、「東京〜庄内」とか、或いは「金沢〜新潟」で、1日4往復以下だけ走らせる、とか。

投稿: たぬき | 2016年11月20日 (日) 21時07分

新幹線には使い物にならないとしても、在来線でもダメの烙印が押されそうなんでしょうか?
よく言われる
・河原町~天六~天下茶屋~関空
・可部~横川~紙屋町
のように低速での運用だったら…

書いてて"やっぱコスト面でダメかも"と思えて来ましたが、なんでスペインはGCTを使えてるんでしょうか?確か軌間可変は客車がメインだったと何かで読んだ気がしますが…。

投稿: 日置りん | 2016年11月21日 (月) 05時33分

たぬき 様、日置りん 様、いつもコメントありがとうございます。

>たぬき 様
仰る通りですね。佐賀県は山陽直通の効果を当て込んでいるようであれば、
むしろフル規格へ舵を切りなおす思い切りが必要と思います。
ただし、言ってみれば「国の責任」で遅れているわけなので、フル規格化の場合の地元負担軽減の交渉は望まれますね。
もっとも、これまでと同じように「地方交付税の調整」というやり方をとる方法はあるでしょうが。

とにかく佐賀県も、半年後には重要な選択を迫られる可能性があることは間違いなさそうです。

他線区については、耐寒耐雪開発が上手くいくという前提はありますが、庄内地方-新潟-東京は最も現実的かもしれないと思います。
上越新幹線が未だに最高速度が240km/hのままだからなのが理由ですがね。


>日置りん 様
私は在来線でもダメの烙印が押されると思います。
確か曲線通過速度が現行比最大でマイナス40km/hが精いっぱいと記憶していますが、
在来線規格の曲線はどうやら得意ではなく、
在来線の保守コストも増大すると言われています。

なのになぜ庄内のことを書いたか、ですが、
現在計画自体はストップしているとはいえ、
羽越線高速化計画があるからです。

日置 様が示された線区について軽く調べてみました。
急曲線が多くなければ可能性を感じさせますが、
在来線や私鉄でも軌道強化をしなければならないでしょうから、
すんなり導入というわけにはいかないでしょうね。

あと、スペイン(タルゴ)はおっしゃるように「客車」です。
こちらは「電車」かつ新幹線に適応させるということで、
技術的ハードルは格段にこちらの方が高いです。

それにしたって20年以上はかかり過ぎと思いますが。

>お二方へ
私はこの一件で、GCTは新幹線にではなくて、在来線(私鉄含む)の相互の乗り入れなどに活かすという考え方に
転換した方がよさそうとも思ってきていますが、どうでしょう?

投稿: 青湘遊郎 | 2016年11月21日 (月) 10時07分

JR西の来島社長が、今日あらためて、「GCTの山陽新幹線乗り入れは難しい」とコメントしたようですね(日経より)。
ご指摘のように、まずは在来線で技術を確立するほうが、堅実だと思います。
どこで使うかが問題で、なかなか適当な場所が見つけにくいですが。
或いは、最初から輸出を目指し、外国で試験も行う、という手も。

投稿: たぬき | 2016年11月21日 (月) 22時33分

GCTの計画が出始めたのは、100系の新幹線がメインの頃だったと思います。
ところが東海道・山陽新幹線の最高速度が285km前後になったこともあり
要求される水準が格段に上がった事が挙げられると思われます。

スペインにはポルトガル直通のゲージ変換機能を持つ電車がありますが
これの最高速度は250kmです。

変換装置を通過するにも数分程度かかるようですので、通常の通勤電車なら
対面乗り換えをさせた方が早く、あまりメリットはないので、近鉄で京都-吉野
ぐらいなものでしょうか。

投稿: ねこあたま | 2016年12月 2日 (金) 16時35分

>ねこあたま 様
お返事遅くなりましたが、コメントありがとうございます。

>スペインにはポルトガル直通のゲージ変換機能を持つ電車がありますが
>これの最高速度は250kmです。
私、海外の鉄道には疎いので、知りませんでした。
ちょっと調べてみましたが、レンフェのヤツですね。

日本の方が目標速度が高いのがツラいですが、
興味があるのは、
すでに実用化されているレンフェの技術が応用できていれば日本でも実用化されている可能性があるところ、
日本で何故実用化されていないのか、という点ですね。

西九州の沿線自治体も「もう待てない」サインが出たので、果たしてどうなることやら。

投稿: 青湘遊郎 | 2016年12月 4日 (日) 23時53分

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