JR東日本構想の「20年後の新幹線」はどこまで実現可能か?
ある方から頂いたお問い合わせです。
http://www.jreast.co.jp/development/tech/pdf_23/Tech-23-18-22.pdf
「400km/h運転により東京-新青森間2時間は実現可能と考えるかどうか?」です。
今日はこれについて私なりの回答をしてみたいと思います。
結論から言うと、
「完璧な実現は不可能とは言わないまでも、難しい」
というのが私の考えで、あまり本気にしないほうがいいと思います。その理由をマジメに述べてみましょう。
3ページ目に「20年後の新幹線のイメージ図」ってのがあります。
何だか鉄軌道新幹線が頑張ってリニアに近づこうとしていますというような雰囲気ですが(毒)、まず高速車両のハード面について。軽量新素材構体、パンタレス、運転台(コックピット)レス、小型軽量主回路システムを骨子としています。
・構体はマグネシウムやチタン、カーボンなどの新素材の開発が中心。
・走行抵抗低減を狙うパンタグラフ・運転台レスは、前方画像認識技術、マイクロ波送受電システムが肝。
・付随事項としてブレーキシステム。空気抵抗だけでなく磁力の吸引や反発を利用したものを開発。
まずはここまでですが、実は窓も無くするつもりであることを付け足して考察してみると、
・新素材はコストがアルミニウム並になるか?
・パンタレスのポイントであるマイクロ波送受電システムは具体的にどう行うのか?新幹線の大電力の取り扱いが可能になるまでのレベルになるか?それと20年後にも残っているはずであるパンタ使用車との電力設備共用に対しての影響が無いか?
・運転台レスはATC→ATO化が必要と思われるが、現行設備の延長上でそれが完璧に出来るもんなのか?(「完璧に」ってのが重要!)
などなど、素人が思い浮かぶだけで開発・検討・解決項目が出る出る・・・・・。
室内は
・有機EL大型ディスプレイにより、360度車窓を見ることができるほか、腰掛背面のディスプレイ配置により情報閲覧やゲームへの対応などをさせる。
・乗り心地、シート等の基本的なものについては周囲の視界をプライバシースクリーンで遮断し、騒音はアクティブノイズコントロールで遮断、アクティブサスペンションや車体傾斜の開発など。
こんな感じですかね。こっちは腰掛背面のディスプレイ配置とアクティブノイズコントロールで遮断、アクティブサスペンションや車体傾斜の開発は、あまり難しくはないと思います。
しかし窓を無くして360度車窓をディスプレイで見せるってのは、「どの座席からでも自然に見せることが出来るんかいな?」という、再現力の点で大きな疑問がありますし、そもそも「停電になったら暗闇に閉じ込められちゃうんですか?」ということになってしまいます。リニアですら窓をつけているんですから、窓を無くすのは最終手段にしたほうが良いのではないかと思いますね。
さて、本日の写真ですが、荒川橋梁・高田高架橋のものに戻ります。第11弾です。
今回は全て旧県道27号交差部付近より。
2枚の写真とも左が新青森方面、右が七戸(仮称)・八戸方面です。左の写真は荒川橋梁が見えるように撮影。緑色のネットの部分が荒川橋梁です。右は新青森側に少し回転して、架道橋部にあたる途切れた部分が写るように撮りました。
少し荒川橋梁に近づいた場所です。奥が七戸(仮称)・八戸方面で、荒川橋梁、さらに船岡高架橋が続きます。船岡高架橋部分をよく見ると、架線柱が立ってますね。
今度は本線の北側に移動して、七戸(仮称)・八戸方面をズームして撮ったものです。このカットは架線柱が良く見えます。この架線柱は八戸-新青森間の架線柱で最初に立てられたものです。うろ覚えですが、消雪試験に関連するという理由で先行して数本だけ立てられたのではなかったかと・・・・・。
旧県道27号との交差部を撮る。
今度は交差部の新青森側です。
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